よくテレビやニュースで景気は上昇傾向にあると聞きますが、実際に景気がよくなっていると思う人は少ないようですし、私も景気がよくなったと感じることはほぼありません。
食品などの物価はあがることへの不安を抱えていたり、給与があがらないことや、将来の保障に不安を感じる方も多いのではないでしょうか?
将来の不安への備えとして、世帯収入を増やそうとお考えの方も多いと思いますが、どこから手を付けようか悩んでいる方も多いと思います。
そこで、世帯収入を少しでも増やす方法をご紹介するとともに、メリットとデメリットについてもご説明したいと思います。
日本の平均年収
日本の平均年収をご存知でしょうか?
国税庁が毎年9月に発表している「民間給与実態統計調査」によると、平成28年度の平均年収は422万円、男性平均年収が521万円、女性平均年収が280万円と報告されています。
ここ数年、平均年収は毎年数万円レベルで上昇傾向ですが、一方で、この傾向から、今後、平均年収が大幅に上昇する可能性は低いということがいえると思います。
年度 | 平均年収 | 前年度差異 |
平成28年度(2016年度) | 422万円 | +2万円 |
平成27年度(2015年度) | 420万円 | +5万円 |
平成26年度(2014年度) | 415万円 | +1万円 |
平成25年度(2013年度) | 414万円 | +5万円 |
平成24年度(2012年度) | 409万円 | -5万円 |
平成23年度(2011年度) | 414万円 | +6万円 |
平成22年度(2010年度) | 408万円 | -1万円 |
平成21年度(2009年度) | 409万円 | -3万円 |
平成20年度(2008年度) | 412万円 |
平均年収は、1997年の467万円がピークであり、当時の物価等を考慮すると、日本の平均年収はかなり下がっていることがわかります。
収入を増やす方法は
会社からの給料が劇的に増える可能性が低いことを記載しました。
また、最近では、企業は「働き方改革」に積極的に取り組まなくてはならなくなり、残業代で給料を増やすことも厳しい時代になりました。
すでに終身雇用が保障されない時代に突入していますので、自分の将来は自分で考える必要があります。
そのような環境の中、収入を増やす方法は、実質、以下4つしかないと思います。
- 転職で収入を増やす
- 共働きで収入を増やす
- 副業で収入を増やす
- 投資で収入を増やす
以下、この4つの方法のメリット、デメリットについて書いてみたいと思います。
転職で収入を増やす
厚生労働省のホームページに、賃金構造基本統計調査が掲載されています。
これによると、収入が高い業種や業界は存在しますので、今の環境を変えるという選択肢として、収入が高い業種に転職することを考えるという方法があります。
厚生労働省ホームページ 賃金構造基本統計調査
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html
ただし、単に転職をするといっても、必要なスキルや知識がないと、転職先で成功することは難しいため、チャレンジする気持ちと努力を惜しまない覚悟があるのであれば、という前提です。
安易に収入がいいからという理由で転職することはあまりお勧めできません。
一般的に給料の高いお仕事は、専門性が高いこともありますが、激務である可能性もあります。
また、転職した会社がブラック企業であったり、職場での人間関係がうまくいかなかったり、というリスクもあります。
逆に、転職をすることで、前職よりも能力を発揮する方もいますし、さらに高いレベルの仕事をしている人は数多くいます。
このあたりは、自分の適性を見極めることも大事ですが、働いてみないとわかりませんよね。
共働きで収入を増やす
他力本願ではありませんが、夫婦がともに働いていれば、世帯収入は増えます。
年収400万円の男性と年収400万円の女性が結婚すれば、年収800万円と同じです。
共働きの場合、それぞれが税金を納めるため、世帯収入から控除される金額が大きいのが懸念点でもあります。
配偶者控除や配偶者特別控除が適用される範囲内で働いている人が多いのも、この「○○万円の壁」が大きいですね。
単純な足し算でのお話をしましたが、夫婦の場合は、配偶者の同意が必要なので、自分の意志だけでは実現することが出来ない場合があります。
副業で収入を増やす
勤め先の就業規則で、副業が認められている場合には、本業の仕事が終わったあとで副業を行う、いわゆる、Wワークという方法もあります。
アルバイトやネットビジネスなどが有名です。
アルバイトは、体力的に疲れるものを選ぶと、本業に影響を及ぼすため、あまりお勧めできません。また、一般企業の就業時間後(18時以降)の仕事は、割と体力を使う仕事の割合が多いうえに、睡眠不足等により体調を崩す可能性があります。
自宅で手軽にできる副業というと、ネットビジネスなどパソコンがあればできる仕事がよいと思います。
ネットビジネスというと、ブログ運営、アフィリエイトの活用、アンケートサイトの活用、ネットを使った売買の仲介(せどり、オークション等)などが有名です。
これらのネットビジネスは、根気よく続けること、日々研究が必要であることに加えて、時間を使うことより、続けることの難しさがあると思います。
日々新しいもの(モノ、サービス)が出てくる時代なので、最新のトレンド把握など情報収集をする必要もあります。
最近では、クラウドソーシングといった、インターネット上で仕事の発注・受注を行う仕組みもありますので、本業に支障をきたさないお仕事を見つけてみてはいかがでしょうか?
Webデザイン関係、ライティング(記事の作成)、データ入力、翻訳、リサーチ活動など多岐にわたる仕事の募集があります。
仕事のレベル感にもよりますが、隙間時間を使った仕事ができるという意味でも、オススメの副業形態です。
参考までにクラウドソーシングの有名なサイトをご紹介します。
Yahoo!クラウドソーシング(https://crowdsourcing.yahoo.co.jp/)
クラウドワークス(https://crowdworks.jp/)
ランサーズ(https://www.lancers.jp/)
クラウディア(https://www.craudia.com/)
投資で収入を増やす
投資で収入を増やすと聞くと、株式投資やFXなどの外貨投資を想像する方が多いのではないでしょうか?最近では、ビットコインも選択肢の一つのようです。
私個人の考えですが、収入を増やすための4つの方法の中で、一番手軽に実施することが出来る方法だと思います。
口座を開設するという手間はありますが、インターネットさえあれば、スマートフォンからでも出来ますので、隙間時間を活用することが可能です。
ただし、他の方法との違いは、必ず増えるという保証がないこと、つまり、場合によっては損益が出る可能性があることです。
株式投資もFXも、買った時点での評価額より上がるか、あるいは、下がるかを予測して購入するものです。違いを端的に説明すると、下表の通りにまとめられます。
比較項目 | 株式投資 | FX |
投資対象 | 企業が発行する株式 | 各国通貨 |
取引が可能な時間帯 | 平日の日中帯(9:00~15:00) | 24時間 |
必要な資金 | 数万円~数十万円 (ある程度まとまった資金が必要) |
数千円から可能 |
株式投資もFXも必要な知識がありますが、経済の勉強をするきっかけにもなりますので、今後も使えるスキルになると思います。
株式投資とFX、どちらがやりやすいかといえば、個人差はありますが、外国為替の方がなじみがある人が多いと思いますので、FXの方がはじめやすいと思います。
まとめ
世帯収入がなかなか増えにくい時代に、少しでも収入を増やす方法について、以下4つのメリットとデメリットをご説明しました。
- 転職で収入を増やす
- 共働きで収入を増やす
- 副業で収入を増やす
- 投資で収入を増やす
私個人のお勧めになりますが、急激に環境を変えず、本業に影響を及ぼさず、かつ、自分の意志だけで始められるのは、③のクラウドソーシング活用、④のFX投資と思います。
①~④の方法、いずれも始めのうちはなかなか軌道に乗らないかもしれませんが、自分の新しい一面を探すきっかけになるかもしれません。
少しでも世帯収入を増やすために、積極的に前向きに取り組んでいきましょう。
最後に1点注意。
本業以外で得た収入が、年間20万円を超えた場合は、確定申告をする義務がありますのでご注意ください。
インターネットオークションサイトで、自分や家族が使っていたものを売った場合には収入とはみなされませんが、「せどり」など、転売目的で購入したものを売って得たお金は収入とみなされます。
様々なケースがありますので、確定申告について調べることをお勧めします。